2023/08/27 07:07
2023.8.27
へちま便り
【8月31日】

8月31日。
夏休み最終日🌻
子どもの自殺者数が多い日。
前途洋々であるはずの世代の子たちが、自ら命を絶つということ。
厚生労働省の統計によると、日本の自殺者数の総数は、一時よりは減っているものの、小中高生の数は増えているそうです。
2022年の調査結果によると、統計が始まった1980年以降、過去最多の514人。
514人。
みなさんは、この数をどう捉えますか?
…私はいつも、大きい人数をイメージする時、
自分が子どもだった時のクラスの規模で考えます。
1クラス35人×3クラスで考えると、4学年分で420人。
つまり、514人というのは、4学年分の人数をゆうに超えるわけです。
ということは、私のクラスメイトだったあの子もあの子も(もちろん私自身も)、
よく面倒を見てくれていたあのお兄ちゃんもお姉ちゃんもその数に含まれるということ。
そう考えていくと、514人というのは、ものすごく大きな数ということが実感できます。
自殺って最も個人的なことだから、
その原因を「人間関係」「学業不振」「家族関係」とかにしがち。
でも、そこに私はモーレツに違和感を覚えるんです。
だって、たった1年間で500人以上の子が死んでいるということは、
「個人的なこと」として言うには、あまりにも大きすぎる数だから。
実際は、社会的な要素が多分に影響していると思うのです。
・自然の雄大さや、動植物の命のはかなさや尊さを感じられるような自然環境は子どもたちの身の回りにあるだろうか?🌎
・体を作る時期に、安心て食べられる「食」が十分に提供できているだろうか?😋
・何でもかんでも予め「失敗するリスク」を排除してしまうことで、「失敗体験から学ぶ機会」を奪っていないだろうか?✖✖✖
・暴力的&刺激的なゲームやテレビがあふれ、「ボタン1つで生き返る」みたいな死生観を植え付けてはいないだろうか?📺
私は、教育現場に長くいる人間なので、特に公教育について考える🏫
・自分の意見を素直に(「教師ウケ」を狙うのではなく)言える土壌が、教室の中でつくられているのか?
・互いの考えをじっくり話し合うという体験は、十分にできているのか?
・「学び」(=未知との遭遇)を心から楽しめる様な、学習機会は提供できているのか?
・ 何か困ったときに、「先生に相談する」という選択ができるくらい、子どもたちからの信頼は得ているのだろうか?
こうやって考えていくと、やっぱり今の子どもたちの自殺は社会的な要素がとても多いと言わざるを得ない。
だから、その子たちが「心が弱い」とか「家庭環境に問題があって」とか、そういうレベルの話ではないと、私は思うのです。
(つづく)
へちま屋
さはらん🥒💓
ご興味のある方は、厚生労働省の「令和4年版自殺対策白書」をご覧ください👇